木守り柿(こもりがき)の話

暑い夏も終わり、空が高くなったなぁ~なんて思っていたらいつの間にか、街にはサザンカの生け垣が彩を見せる季節になりました。今回は、柿のお話しです。

我が家の猫の額の庭には、子供が小さい頃に種を蒔き、父が接ぎ木をしてくれた柿の木があります。写真は今年の柿です。この季節、収穫後の木の上に、実が残っている柿の木を見かけることがあります。この残った柿を、「木守り柿」(こもりがき)と呼びます。

では、なぜ「木守り」をするのか?   ひとつは、柿の木への感謝と願いです。沢山の実りを贈ってくれたことへの感謝と、来年も沢山の実りをいただけるようにという想いが込められています。もうひとつは、生き物への贈り物です。柿の木に残された柿は、この季節鳥や動物たちの貴重な食べ物になります。厳しい冬を乗り切るための、自然界に生きる鳥たちへの贈り物です。

自然からの恵みを、分かち合おうという先人たちの想いが込められています。報恩・感謝、細やかな心遣いを感じる風習ですね。また一つ日本の良さを見つけました!先人たちの想いを受け継ぎ、今年も我が家は「木守り柿」を残しました。

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