文学小説を読もう。3
◆今週は文学小説作家たちのおもしろ(?)エピソードをご紹介しています。
秋の夜長のお供に 文学小説はいかが?
太宰治
本名:津島修治(つしましゅうじ)
出生地:青森県北津軽郡
誕生:1909年6月19日
死没:1948年6月13日
享年:39歳
職業:小説家
時代:昭和初期の作家
2015年9月7日 太宰治の書簡3通発見というニュースをご存知ですか?
昭和10年当時、芥川賞選考委員だった作家、佐藤春に宛てた書簡3通が
現代になって見つかったそうです。
うち1通は芥川賞を切望する長い手紙で
「第二回の芥川賞は、私に下さいまするやう、伏して懇願申しあげます。
(略)佐藤さん、私を忘れないで下さい」
と切々と訴え、受賞がかなわない不安や焦りも記していたのだとか。
手紙は4メートルもの巻紙に毛筆でつづられていたといいます。
太宰治は芥川賞がどうしても欲しかったため、選考委員会に猛烈にアピールしました。
しかし、選考委員会の川端康成が
『太宰は人間として欠陥がある』との理由で受賞に待ったをかけたそう。
怒った太宰は川端に
『小鳥を飼ひ、舞踏を見るのがそんなに立派な生活なのか。』
との手紙を送った、と言うエピソードも残っています。
川端康成が短編小説『禽獣』(きんじゅう)を書くほどの鳥好きだったことを
揶揄しての抗議文ですが、芥川賞にかける情熱を感じるとともに
その表現方法が何ともユーモ ラスに感じ てしまいます。
そんな太宰の代表作
『晩年』
『走れメロス』
『富嶽百景』
『斜陽』
『人間失格』